ブログ 税金

損金って何?損金算入されるとか、されないとか、よく聞くけど…

2017/05/05

経営会計コンシェルジュの山田由美です。

みなさん、税務署の人や税理士の先生、会社員時代に経理担当者と
話していて、‟損金”ということばを聞いたことありませんか?

例えば、「交際費は損金に算入されない」とか。

損金ということばは、税金の話になるとしょっちゅう出てきます。
事業を始められている方には、切っても切れないことばですので、
今回は、‟損金”ということばについて解説したいと思います。

損金とは

”損金”という話自体は、
法人(会社)として事業を行っている方が対象ですが、
個人事業主の方も”経費”にできるかできないかという
問題
で同じことです。

”損金”とは、簡単にいうと、”費用”の一部です。

一般に、利益を考えるとき、
利益=収益(売上など)ー費用(給料や交際費など)
で考えますよね。

しかし、税金(法人税、所得税)は、利益ではなく、所得
課税されるので、

その所得は、

    所得=益金(収益の一部)ー損金(費用の一部)

とされています。
これは、会計と税務で扱いの異なる項目が存在するためです。
法人税・所得税は、この所得に一定の割合(税率)を乗じたもの
です。

企業が事業活動で支払った費用の全てを損金として処理できるわ
けではなく、法人税法で損金として処理できる項目とその限度額
が設定されて
います

損益に算入される額が多いと税金が安くなる?

損益に算入される金額が大きくなると、税金が減ります。

つまり、
収益ー費用
で求めた、利益(税引前当期純利益)が同じでも、
損金の大きさによって、
所得(法人税が掛かる金額)が変わり、
法人税が変わります。
税金を引いた後の最終的な利益(税引後当期純利益)
が変わってくるのです。

ですから、損金に算入できるのか、できないのか
というのが、支払う税金について大きな問題になります。

算入と不算入

会計上は「費用」扱いではないのに、
税務上は「損金」扱いになることを「損金算入」といい、
逆に、会計上は「費用」であっても、
税務上は「損金」にならないことを「損金不算入」といいます。
また、会計上は「収益」にはならず、税務上は「益金」
として扱われることを「益金算入」といい、
会計上は「収益」となっても、税務上は「益金」扱いにならない
ことを「益金不算入」と呼びます。

個人事業主の場合

個人事業主の方も、
総収入金額ー必要経費=事業所得の金額
となり、事業所得の金額に税金が掛かりますので、
この必要経費にいれられるかいれられないか
支払う税金を決定する上で重要な問題となります。
損金経理や損金の算入を完全に理解するのは少し難しい
かもしれません。
しかし、損金の増減は支払う税金額に影響すること
そして、税金計算上の利益を増やし、納税額をアップ
させてしまう損金不算入の内容を理解することは、
節税対策にもつながります。
ぜひ、申告の際に取り入れるために、わからない場合は、
専門家に相談してくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

-ブログ, 税金
-,